総合舞台芸術とはー


英国ロイヤルの素晴らしさは、やはりその舞台美術にあると思います。
1998年に一部が改装されてしまいましたが、その歴史あるオペラハウスの建物のなかで繰り広げられる舞台絵巻は、観る者をその世界に惹き込んで魅了するのです。

どんな舞台に関しても共通して言えることですが、基本的にステージデザインと衣裳デザインは同一のデザイナーによることがほとんどです。
デザイナーさんにもよりますが、ファインアートのバックグラウンドが強い人のデザイン画は抽象的なものが多く、それを具体的な舞台にしていくにはなが〜い過程と試行錯誤の積み重ねです。

衣裳について

衣裳に関して言えば、衣裳についてかなり具体的なアイディアや欲求を持っているデザイナーさんと、舞台デザイン全体とのバランスでイメージとしてファジーに考えている方がいます。
いずれの場合も、デザイナーさんの意図するものにどれだけ近いものが生み出せるかを追求していくのですが、実際問題として 動ける、踊れる、歌える、衣裳でなくてはならないので、いろいろな問題が起きてきます。
生地の選択、カタチのバランス、色のニュアンス、予算。。。

衣裳生地を決定していくための制作ノート

↑衣裳生地を決定していくための製作ノート

しかも、
舞台にのせてステージデザインのなかに置いて照明を当ててみると、また思いがけない問題が見えてくるのです。経験である程度予見できる部分もあると思うのですが、実際は毎回幕が上がるギリギリまで修正や変更が重ねられることがほとんどではないでしょうか。
それが総合舞台芸術ということで、それこそが人々を圧倒し魅了する舞台を作り上げるための徹底したこだわりなのだと思います。

そして大切なのは、理想に向かって邁進し続ける気力と体力の持続なのデス!!


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