チュチュのスカート


前回のボディスにボーンの入ったチュチュのハナシにひき続き、今回はフープの入ったスカートのクラシックチュチュにつきましてー

チュチュのボディスのボーンのように、クラシックチュチュのスカートにフープを入れるのもイギリスではふつうのコトでした。

フープはたいていしっかりとした平たいスチール(鋼)が織糸でカバーされたもので、使用するスチールの幅にもよりますが比較的硬くてある程度の重さもあります。
チュチュによってフープを入れるチュチュスカートのレイヤー位置は様々です。

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↑ イングリッシュナショナルバレエ のドンキホーテ キトリのチュチュ
白いスチールフープがチュチュ中程のレイヤーに入っています(見えにくいのですが)

ロシアのチュチュのスカートにもフープが入っていますが、ワタシの見たキーロフバレエ(現マリインスキーバレエ)のチュチュに入っていたフープはもっと軽いプラスティックのようなものでした。

それに比べるとワタシがイギリスでチュチュのスカートに入れていたスチールフープはハードで、入れ込むのはなかなか大変なシゴトでシタ★
イングリッシュナショナルバレエでチュチュ製作を教えて頂いたときは、スカートのチュール生地もいちばん硬いものだけを使用したので、扱うのもラクではなかったです。
そのときに、チュチュ製作は力仕事だとつくづく実感しまシタ^^;

ロイヤルバレエのように年間を通していくつもの公演があってチュチュの使用頻度も高いと、そのチュチュをより長く良い状態で維持するにはスカートのフープは必要なのでしょう。
ましてや、その重厚なデコレーションが特色のロイヤルバレエのチュチュを美しいスカートのカタチで仕上げるには、フープなしではなかなか難しいのではないかと思います。

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↑ ロイヤルバレエ ドンキホーテ キトリのチュチュ
白いフープが入っているのが透けて見ていただけるでしょうか(こちらも見えにくいのですが)

チュチュスカートの試行錯誤

さてー
このスチールフープの入ったスカートのチュチュ、イギリスで製作したものがあるので今までに何度かご希望の方に試着して頂いたのですが。。。
残念ながらいまのところ、このスチールフープ入りスカートのチュチュのオーダーを頂いたことはありません★

サンプル試着でチュチュのサイズがカラダにぴったりと合っていないためもあるかと思うのですが、踊るときに振り回されるようなカンジがあったり、スチールフープを入れるために使用するスカートのチュール生地もそれに合わせてハードなものなので硬いカンジがしたりするようです。
パ・ド・ドゥを踊るときにも気になるかもしれません。。。

チュチュスカートの下段のほうに小さめの輪の軽い材質のフープをひとつ程度だったら大丈夫かもしれない。。。などと考えつつ、研究中デス。

small_hoop

踊りの妨げにならず気にならないようなフープを入れるコトによって、様々なスカートデコレーションにもキレイなスカートのカタチを維持し、チュチュのスカートの張りはどうしても時間とともに下がってきてしまうものですが、それをある程度でも解消できればと思うのです。

ご興味のある方はサンプルのチュチュがありますので、お気軽にご連絡くださいマセ^^
(もちろんフープのないスカートのふつうのチュチュのサンプルもありますので、合わせてどうぞ☆)

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↑ イングリッシュナショナルバレエ で製作させていただいた、スチールフープ入りスカートの「くるみ割り人形」のチュチュ


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