復元版「眠れる森の美女」


クラシックとはいえバレエも進化し続けていて、初演当時のままのバレエ舞台を観るコトはまずありませんが、当時の舞台に基づいた復元版のバレエ舞台を観るのは逆にとても新鮮だったりしマス☆

マリインスキーバレエの復元版「The Sleeping Beauty」の舞台を来日公演で何度か観てから、クラシックバレエにしてはどことなくキッチュで、その舞台デザインの時代を感じさせる雰囲気に惹かれてずっと気になっていました。
古いハズなのに新しいカンジがして、あの見事な復元はSergei Vikharev(セルゲイ ヴィハレフ)氏に拍手喝采デス!!

やっとマリインスキー劇場のガラ公演での第3幕(一部抜粋)を収めたDVDを見つけて再度観ているものの、ホントウは全幕ノーカットでシッカリ観たい!というフラストレーションが。。。

そして例によってYou Tubeで全幕映像を17パートにもわたってアップされているのをみつけてしまいまシタ!!
うれしい〜〜☆☆☆

http://www.youtube.com/watch?v=z1Kyq4fmDw0

Evgenia Obraztsova(エフゲニヤ オブラスツォーワ)さんによるオーロラ姫、Anton Korsakov(アントン コルサコフ)さんによるデジレ王子です。

映像はイマイチで実際に観た舞台の鮮烈な印象にはほど遠いのですけれど、所詮実際の舞台で観るような印象は受けられないですし、もう全幕で観るコトができるのはこの映像だけかも~~と思うと、やっぱり感謝デス!!
(詳細説明も情報満載で読みごたえがありマス!)

あらためて最終幕のフィナーレの壮観な画が思い出されマス。
コミカルでチャーミングなディテールもあったりして、さりげなく舞台奥の背景の中にフェアリーたちに矢を向けられる魔女カラボスがいたりするところがお気に入りデス☆

mari_sb_finale

振付演出ももちろん当時の復元で、原典版におけるプティパ(Marius Petipa)の振付と音楽のコネクションに対する意図などが感じられるようで、一般的に観られるセルゲーエフ(Konstantin Sergeyev)版に基づく演出とはまた異なった全幕を通してゆったりと語られるストーリー性が、チャイコフスキーの詩情溢れる豊かな音楽とともに表現されています。
そのような演出と舞台デザインが絶妙なコンビネーションで、夢のある古典絵巻を見るかのようです。

それぞれの衣装デザインは比較的大づくりなカンジなのですが、全体として見るイメージがとても印象的で、効果的な舞台衣装のつくりというものについて考えさせられます。
実際にこの復元版の舞台を観る以前に似たようなカンジのバレエ衣装を作っていたと友人から指摘があったので、どこかワタシの好むようなイメージなのかもしれません。

rose_crown aurora_purple

↑かなり昔にデザイン製作したローズとオーロラのチュチュです
(ややポップで大まかなつくりの雰囲気?)

初演は1890年にサンクトペテルブルグのマリインスキー劇場にて、120年前の19世紀にこんなにカラフルで鮮やかな舞台が作り上げられていたと思うと、日本でもこれからバレエ衣装含めた舞台デザインも、もっともっと自由でバラエティーに富んだものを次々と製作発表される機会があってもよいかと思うのデス。


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