黒鳥のチュチュ衣裳


同じ 『 白鳥の湖 』 のバレエ衣裳でも、白鳥のチュチュよりも黒鳥のチュチュの製作オーダーのほうをより多く頂きます。
黒鳥の踊りのほうがコンクールなどで踊られることが多いためでしょう。

黒鳥のパ・ド・ドゥは技術的にもフェッテなどの派手で難しい見せ場があって、強く妖艶なキャラクター表現にも関心をそそられ、『 白鳥の湖 』 全幕を観に行くときでも楽しみな部分です。
圧倒的な艶やかさで悪女的な黒鳥もあれば、白鳥の隠れた側面とも思われるような上品さから滲み出るような妖艶さを感じる黒鳥もあり、それぞれにとても興味深く衣裳製作意欲を刺激されます。
でも、このバレリーナは白鳥よりも黒鳥のほうが期待できるようなカンジがする。。。と思って舞台を観に行っても、意外と白鳥のほうにすっかり魅せられてしまうコトが多いのはフシギです。

黒鳥のチュチュ衣裳の製作は個人的にかなり入り込んでしまうコトが多く、王子を魅惑し破滅へと導くような悪魔的な気高い美しさというイメージにどっぷりと浸かって、脱日常を楽しみながらチュチュ製作に没頭します。(笑)
様々な生地素材を集めて光や陰影の効果とバランスを考えつつデザイン製作していると、時の経つのも忘れます。
白鳥や黒鳥のチュチュは鳥の羽の雰囲気を出すのに、色々な生地の特性を生かした素材の使い方をあれこれと模索することが結構多い衣裳です。

odile_p

でも、ときにチカラが入り過ぎてやり過ぎな衣裳になってしまうコトがあるのには、われながら要注意デス ^^;
衣裳自体の主張が強すぎると、あくまで衣裳が踊りの役作りを助けるためのものであるという本質を外れ、本末転倒になってしまうというコトを肝に銘じつつ。。。★

odile_f


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