ロシアの偉大なバレリーナのひとりである エカテリーナ マクシーモワ ( Ekaterina Maximova ) さんが、昨日お亡くなりになったとの訃報がー
71歳にして突然。。。とても残念なことです。
たまたまボリショイ劇場 ( The Bolshoi Theatre ) のサイトを見ていて、目に入ってきた信じられないニュース記事 。。。
ソヴィエト時代にボリショイバレエの代表的プリマバレリーナとして輝き続け、その純真可憐で品のある美しく正確な踊りは比類ない素晴らしさと讃えられ、親しみを持って誰からも愛されたバレリーナがその人生を終えたのです。
公私に渡る生涯のパートナーでありボリショイバレエの芸術監督も務めたダンサーで振付家の ウラジーミル ワシーリエフ ( Vladimir Vasiliev ) 氏と共に、これからも将来のバレリーナたちのための偉大な存在としてバレエ界に在り続けるべきバレリーナなのに。。。
本当に残念です。
昨年の2月には、振付家 ユーリ グリゴローヴィチ ( Yuri Grigorovich ) 氏の妻であり、バレリーナとしてのタイプは全く違うものの同じくマクシーモワさんと同時期にボリショイバレエを代表するプリマバレリーナであった ナタリア ベスメルトノワ ( Natalia Bessmertnova ) さんが早くもご逝去されていることを考えると、バレエ界は次々と偉大なバレリーナを失っていることに気づくのです。
共産主義の制圧を逃れてマリインスキーを捨てて西で活躍した偉大なバレリーナ、ナタリア マカロワ ( Natalia Makarova ) さんと同時代に、ソヴィエト支配下のロシアでバレエ芸術を極め続け、ソ連が崩壊してからも淡々とその道を歩み続けたプリマバレリーナたち。。。
同じくソ連時代のバレエ界で闘い踊り続けてきたボリショイ劇場のプリマバレリーナ、マイヤ プリセツカヤ ( Maya Plisetsukaya ) さんによって執筆された自伝などを読んでいると、その壮絶さに胸が痛みます。
首都であるモスクワのボリショイでは、レニングラードのキーロフ ( 現サンクトペテルブルグのマリインスキー ) よりも政治的影響が強かったことでしょう。
もっと以前、19世紀の頃からそういった政治的権力との関係性は何かと露呈し取り沙汰されてきたことは、言うまでもないのですが。。。
ウチにはロンドンのチャリティーセールで入手したマクシーモワさんのポワントシューズが飾られています。
独自に手が加えられ履きこなされたそのポワントシューズを見ていると、華やかに観客を魅了する彼女の舞台の陰の努力を思って、自分もダンサーさんたちの晴れの舞台をより良い衣裳で支えるコトができるようにがんばろうという気持ちになるのです。
心よりご冥福をお祈り致します。