改装後のことはわかりませんが、私がいたころのロイヤルオペラハウスの衣裳製作部 はオペラハウスと通りを挟んで隣向いの建物のなかにありました。
オペラハウスの建物内にも、衣裳のメンテナンスや直しをしたりするような部署もいくつかありましたが、私のいた建物のなかには
女性用の新作デザインの衣裳を製作する部署、
その男性用の部署、
旧作再演の同じデザインの衣裳を製作する部署、
ミリナリー ( millinery )・ヘッドドレス ( Head dress ) とアクセサリー製作の部署、
ウィッグ ( Wig ) 製作の部署、
などなどがありました。
染色 ( Dyeing ) やブレイキングダウン( Breaking down ) の部署は別個に建物があって、あらゆる衣裳の染めやペイントや汚しはそのワークショップで行なわれていました。
相当な規模でそれなりの衣裳点数なので、衣裳のすべてがハウスのスタッフで作られているというわけではなく、数ものなどは外注の縫製さんなどによって製作されていました。
それぞれ作りは少しずつ異なっていて、各製作者の方法やこだわりがあるようです。
ずっと伝えられてきている基本や作りは様々にありながら、それにさらに変更や改良を加え、またデザインによって工夫やアイディアを凝らし、完成型というものはないのでしょう。
それが衣裳製作の楽しいところなのデス!
↑私がお手伝いさせてもらった プロダクション・ワードローブ ( Production Wordrobe )